下水道の普及によって、公共用水域の水質は着実に改善されています。しかし、閉鎖性水域においては、依然として富栄養化に起因する赤潮が発生しております。これらの対応策としては、窒素、りんなどの栄養塩類の削減や二次処理以上の処理水質を目的とした高度処理が必要となっています。 私どもは、高度処理に積極的に取り組み、嫌気・好気法(凝集剤添加)+砂ろ過法、硝化液循環脱窒法など多くの実績から高い評価をいただいており、快適な水環境づくりを提案しています。
■計画汚水量:65,000㎥/日 処理方法:標準活性汚泥法
下水道施設用地は、都市の中の貴重なオープンスペースとなっています。現在は、公園、スポーツ施設などとして利用されている事例が多く、下水道事業のイメージアップや事業の円滑推進に大きな効果を及ぼしています。 私どもは、この上部利用に関して、都市公園、スポーツ広場、ポンプ施設と公共研究所との合棟など、多くを提案し、高い評価をいただいています。
ポンプは、吸込みスクリュー付水中汚水ポンプφ150mmを3 台設置しました。沈砂池および自動除塵機は設置せず、2 軸回転式の破砕機を設置しました。また、圧送管距離が、約1.3kmとなるため、硫化水素対策設備を設置し、脱臭方式は土壌脱臭方式を採用しました。
下水道施設は、地元住民の下水道事業に対する理解の向上や事業のイメージアップを図る観点から、周辺環境にマッチした景観デザインが必要となっています。 私どもは、景勝海岸や国立公園内の処理場景観デザインで日本下水道事業団のF L(景観を重視し、住民に愛されるデザイン)賞に選ばれるなど高い評価をいただいており、今後とも、親しみやすい施設を提案してまいります。
■計画流量:23.201㎥/秒 立軸斜流ポンプ(φ1,650mm 4 台)
大規模ポンプ場の場合、流入管渠の埋設深度が20mを超えることが多く、下部に沈砂池を設置する場合、建設費が非常に高額となります。私どもは、これに対して伏越し形式のポンプ場(沈砂池及びポンプ井を上部へ設置)を提案することで大幅な建設費の削減を可能にし、高い評価をいただいています。また、後方沈砂池や地下貯留施設など豊富な経験に基づき、安全なまちづくりを提案しています。